Part1 - S800復刻か!?
初めにBEATの存在を知ったのは雑誌のスクープ記事でS800の復刻版が発売されるという噂でした。
その記事によるとスタイリングは前後バンパー以外は外装、内装共にオリジナルとほぼ同じで細部を現代風にアレンジすると言うものでした。
当時、まだNSXもNS-Xと名乗っていたプロトタイプがお披露目されていた頃です。
Part2 - S660 ホンダスポーツ復活の狼煙
その噂はホンダが全国規模でS600/S800を回収していたことを発端になったらしく、真相は復刻版の為では無く新型スポーツカーを開発する為の研究用車両の為だったようです。
そのイラストにはミッドシップレイアウトのオープンカーが描かれていました。
ライトや幌カバー等の細部デザインは異なりますが、これがBEATの原型と呼べる物と初めて出会った瞬間です。
エンジンは残念ながらDOHC4気筒ではなくTODAYベースの3気筒NAエンジンでしたが3連スロットルボディを採用、サスペンションは4輪ストラット、ブレーキは4輪ディスク、タイヤサイズもフロント13インチ、リア14インチの前後異サイズ、3連ホワイトメーターと書かれていました。
ココまで当たっているとホンダが意図的に情報を流しているのでは?と思いました。
当時の社内開発コード名は「QK」と呼ばれていたようです。
Part3 - RX660 常識外れの3次元立体SCOOP!!
その頃から様々な雑誌でこの小さなスポーツカーのスクープ合戦が過熱していきました。
キャッチコピーはNA64馬力の高密度ライディングスポーツ!
軽自動車初のミッドシップスポーツ その走りはNSXに匹敵するか?
これはもう黄ナンバーのNSX!
想像イラストや予想主要緒元もだんだん精度が上がっていき、しまいには「常識外れの3次元立体SCOOP!!」として小型のプラモデルを作ったり、実物大のインパネ、メーター、シート、ステアリング、シフトノブ、エアコン、オーディオパネル?まで内装まで作った本もありました。(バブル期ならではの話ですが、今では考えられないですね。)
Part4 - R-X 噂のホンダスポーツカー「R-X」を極秘キャッチ!
そんなこんなをしている間に、プロトタイプカーNS-XはNSXと名前を変えて発売されました。
だんだん自分の中でもこの小型スポーツカーが欲しい気持ちが高ぶってきました。が、さまざまなスクープ記事を見ても「本当に軽自動車でミッドシップなんか作れるのだろうか?」と思っていました。
そんな時、ついに写真週刊誌に実車の姿を現しました。
ホワイトカラーの小さな車が一面雪景色の中を極秘テスト中の姿を捉えた写真でした。
前後を4WDとビガーに挟まれ、外装は軽く偽装していました。
ライトの位置が異様に低く後ろを走るビガーのボンネットとR-Xの屋根の高さが同じ位でした。
その写真では既報のイラストの様にドア後方部にエアインテークがぽっかりと穴を開けていました。更にハードトップを被せていました。この時に「ミッドシップ、オープンで本当に発売する」と思い早速プリモに予約をしに行きました!
10店舗程ホンダプリモ店に聞いた所、予約金として2、3万~10万円まで準備するようにと言われ、発表の3ヶ月位前の時点で既に早くも納車は数ヶ月先という異常人気でした。
(NSXの異常人気で価格が定価より高く取引されているのを見て警戒していたのでしょう。)
上記のその2にも書いてあった通り、私が実際に書いた予約申込書の見出しには「QK 予約申込書」と書いてありました。
そして遂に...